日本の近代文学も。
以前「国家の品格」という本を読んで、あまりのしょーもなさにあきれ返ったのだが、あの本のバックボーンをしっかり読んでから否定しよう、というわけで新渡戸稲造の武士道を読んでみた。
- 作者: 新渡戸稲造,矢内原忠雄訳,矢内原忠雄
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1938/10/15
- メディア: 文庫
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学校の勉強以外でこういった本を読むのは初めてだ。経営とか会計の本は好きで読んでるけど、まさに文学みたいなのは敬遠していた。今読むと違うなあ。
「国家の品格」なんかに比べてちゃんと筋が通っていて、事実と着き合わせているし理解しやすい。さすがお札になるだけあるなあ。新渡戸稲造。宗教のない日本において道徳が武士道によって形成されてきたことをわかりやすく書いてある。武士道の崩壊によって道徳が崩れていく。新渡戸稲造は書いているが、武士道が形成される土壌が消え去ったと書いているが、武士道は不死鳥のように消えることはないとも書いている。不死鳥のように蘇ってこないことが現代社会の諸問題を生んでいる気がするなあ。