セットバック

うちの家の前はいわゆる二項道路といって4m幅がない昔ながらの道である。家を建てるときには道の中心線より2m以内は何も建ててはいけないという「セットバック」というものをする必要がある。自分もセットバックで0.5mぐらいは下げて駐車場を作っている。
そんな中、ずっと住んでなかった「お向かいさん」の家が取り壊され家が建つことになった。1mちょっとの高さの石垣で取り囲まれていて威圧感のある感じだった。これは前の道が広がって車の出し入れがすごく楽になるぞ!と期待していたのだが、途中まで石垣を壊したかと思うと、駐車場部分ぐらいを削っただけで、あとはそのまま残してコンクリートで固めはじめた。しかもセットバックしても雨水用の溝は元の位置。これじゃ全然クルマは通れない。。。
そんな中、以前からずっと住み続けている「お隣さん」が立ち上がった。実は「お隣さん」、ちょっと変わった方でぼくらが家を建てた時も境界がどうだとかで念書を書かされたりした。まあ筋さえ通せばいい人なんだけど。その方が「セットバックしないのはおかしい!救急車や消防車が入れない。防災都市をうたった神戸市がこんな状態を許すのか」、と建築確認申請を通した役所に乗り込んだ。味方になると頼りになるなあ。。
「そんなコト言いましたっけ?」とか「いや、うちは受付だけで、認可したのはあっちだから」とかお役所の代名詞とも言えるたらい回しにあったあと、最終的には神戸市の条例に基づき昭和25年より前に作られたもので、親族が建て直す場合はセットバックがいらんから許可を出した。でもセットバックはしたほうがいいですよね。なんだよそれ。
それでは納得できない「お隣さん」は「お向かいさん」との直談判に持ち込んだようす。さらに条例に基づいていても、市長とかに周辺地域の要望として話せば変えることができるという話もあり、周辺地域の住民をどんどん巻き込み始めた。やるなあ!すごい!がんばれ「お隣さん」!